創造に必要なのは、自分の内に深く潜ることだった

「エントロピー増大の法則」とクリエイティビティ

Written BY

Reiko

Room Euphoria Brand Owner / Yoga teacher /Yoga Nidra therapist /Aromatherapist / 京都芸術大学で空間デザインを勉強中

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April 3, 2021

3月31日付で、ある女性向けの素敵なメディアが更新を停止し、終了してしまったと聞きました。


これまでに沢山の女性に言葉を届け、勇気づけてきたメディアが停止を余儀なくされたことに、価値観を保ち続けること、届け続けることの難しさを感じています。

 

宝塚で見た桜


春休みに入り、実家に帰省していたりなどで、少し更新が滞りました。


その間、両親はもちろん、親戚や友人など沢山の人に会い、色んな感情を感じ、良くも悪くも刺激を沢山受けてきました。


春は草花が芽吹き、美しく、強力なエネルギーが動く季節ではあるけれど、同時にとても不安定。わたしはわたしの城、ユルタで少々お休みです。


(私の言うお休みとは、何もしないではなく、人に会わないという意味。) 


京都は烏丸にある、おしゃれなメキシコ料理屋さんで


 

昨日は久しぶりの方を含め、とても素敵な女性3人とお会いしていたのですが


「れこりん(私)の中身は男だと思ってる」


と、言われました。(そうかしら。)

 

短期間で何かを作り、潔く捨て、行動する速さとそのエネルギー。非常に男性的である、と。



これまでも様々な事にチャレンジし、血肉にし、次の何かをまたやっていくと言うことをしてきたけど、今回のこのRoom Euphoriaは、これまでとは勝手が違いました。



自らの持っているコンテンツを世に出す、多くの人に知ってもらうという観点では、

ターゲットを細かく絞り

ニーズを把握し

競合他社と差別化し

困りごとを解決する方法を提示し

時には啓発し、教育し

それをキャッチコピーにのせて買っていただく


それがセオリーだと学んできましたし、私もそうしなければならないのだと長く思ってきました。



しかし、自分の内から何かを創造するという行為は、深く深く自分の中に潜り、徹底的にその奥にある言葉を拾い、感性を感じることだと気づいたのです。



なので、今回はこれまでとは全く逆のアプローチをとりました。


世間のニーズを調べることもなく

人に意見を聞くこともせず

他の方の作品を見ることもせず

情報を取り入れず

流行りのclubhouseもやらず

誰のためにでなく

ひたすら好きと思った絵を描き

物を作り

感じたことを文字にのせる___




自分の奥深く深くに潜って
たおやかに波打つ水辺に浮かぶ言葉を拾い
感覚を研ぎ澄ませて自己表現する。

外に開くのではなく、閉じるのです。



私はこれを、「エントロピー増大の法則」とは真逆のことだと、ふと思いました。


「エントロピー増大の法則」とは、物理学的に物事の秩序の程度を表す法則です。

この世に存在するものは、その昔宇宙が大きな爆発によって誕生し、その後拡大し続けているように

秩序ある状態から自然と分散していき、なにか力が加えられない限りは元に戻ることはない、という概念です。

放っておけば外に外に分散していく思考、情報、意識を、法則に反し、「低エントロピーな状態」に集約していく。

そして、深く深く潜ったところから何かが作り出され、できたものは法則にのっとって拡散されていく。

芸術や物作りの世界では、この工程が繰り返されているものなのかもしれません。

(エントロピー増大の法則に関しては、少々古いですがこちらのサイトでまとめてくださっている内容がとても参考になります。

特に、情報とエントロピー、感情のエントロピーの項)



私が手に取ったオイルたち


昨日、私の中身を『男性性の塊』と言った同い年のその女性は、私のアロマテラピーの大・大・大先輩にあたる人。


かなり濃密な一日を過ごした後、最後は彼女のサロンに立ち寄って皆でアロマリーディングを。


私が手に取ったオイルは、総じて私に

疲れてるね

基盤をしっかり整えて

自分を責めないで

外側と戦うことはやめにして

内側から湧きでるものを大切にして


と訴えかけてきました。切々と。



帰省した際に、様々な問題が家族周辺で起こっていて、怒り、悲しみ、心配、不安、絶望

それらをいっしょくたにしてまるめたような感情を何度か投げかけられたし、自分でも感じてしまうことがありました。

そして、私自身にも向けられた、『不安』『心配』という気持ち。


思っていた以上に、そんな出来事に疲弊していたみたいで。


チュロス、ディズニーランドと映画館以外で食べたことなかったかも。


昨日集まった友人の一人で、私よりもちょっと早く京都に越してきた彼女は、もう京都からの脱出を考え始めていました。

京都は、東京に比べて、色々と遅い。土地柄的にも、最先端を追うよりも、ゆったりと停滞し気味な雰囲気なんだそう。

そんな彼女のテーマは「限界突破」。

コンフォートゾーンを突き抜けて勝負に出る時。

しかし一方で、アロマの大先輩いわく


『れこりんは、コンフォートゾーンにそのままいていいからね』


何か新しいことにチャレンジする時って、大抵コンフォートゾーンを出ろって言われるものですが、出なくて良いって言われたの、初めてかもしれない。

そうか。コンフォートゾーンにいて、良いものなのか。


私が選んだオイルで作ったスプレーに名付けた名前はCherish。

大切に思う

慈しむ

胸に秘める

と言う意味。

(グレープフルーツが入ってるから、明るい変化の兆しも)



そう、だから、もう戦わず

黙々と内側に籠って

わたしはわたしの宇宙の中で

好きな物を追い続けて

Euphoriaの中で生きていく

  

朝起きたらテーブルに置いてあった昨日の名残。


エントロピー増大の法則がこの自然界で働いている限り、未来永劫に続くものはなく、このRoom Euphoriaというメディアも、どこまで辿り着けるのかはわかりません。

あの時どれだけ心を動かされたものでも

どれだけ好きだったものでも

感情も人も物も全て絶対はなく、移り行くものです。

それでも、内面を丁寧に辿って感じた言葉や価値観を、ここに情報として載せて届けていければ良いな


怒涛のような日々のあと、この文章を書きながら、思ってます。

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